第6章 死闘メダロット社・・・。
昨日ライに忠告されたがイッキはメダロット社に来ていた。
アリカ達とMHSの人たちと一緒に・・・。
「うわ〜、これ本当にメダロット社?」
と、アリカが言ったようにメダロット社はかなりの人数のセレクト隊員によって
警備されているからである。ざっと見て200人は超えているだろう。
これ程の人数を配置するほど事態が深刻なのだ
しかし、イッキは昨日ライの言った言葉が引っかかっていた
(それにしても、なぜライさんは、僕にメダロット社に来ないように言ったんだろう?
もし、ライさんがこの事件の犯人だとしても・・・。あんな事をして何の得に?)
と考えていたが結局よく分からないのでイッキは考えることを止めた。
「おお、よく来てくれた。見てくれ、実は、今日こんな手紙が送られてきたんじゃ。」
―今日、メダロット社の全システム及びメダロット社を頂く
それと、セレクト隊を警備に回しても無駄に被害を出すだけだ。
次世代メダロットを制する者より―
「ふーん。宣戦布告するつもりか?コイツは・・・。」
とキールが言ったのに対し、
「いえ、どちらかと言えば脅迫するつもりかもよ?」
とレイは言う。
「でも、何でこんな手紙を?」
アリカが聞く・・・。
「さあな、出来るだけ戦力を削りたいからか。それとも、自信があるからか。
どっちかじゃないのか?」
真一郎がアリカの問いに答える。
「まあ、とにかく中で今回の事件を起こした犯人を待とうじゃないか。
それに、レディも来とる。よほどのことがない限り大丈夫じゃろうて。」
―それから2時間後―
「さて、お昼にせんかの?」
といきなり博士が言ってきた
「博士!今はそんな悠長な事言ってる場合じゃ無い筈です!」
「なんじゃ〜?レディ、おぬし腹が減っては戦はできぬという言葉を知っとるかの?
この言葉のように腹が減っては何もできまいて。」
「それくらい知ってます!って!そうじゃなくて、あんな手紙が来て相手がいつ来るか
分からないのにそんなことして良いんですか?」
「じゃが、イッキ君や真一郎君たちはすでに食べ取るがの。」
そう言われて、イッキたちの方を見るとすでにみんなで食べていた・・・。
「はぁ〜、ホント大丈夫かしら?このメンバーで・・・。」
レディは聞こえないように小言で言う。
その直後、いきなり爆発音がメダロット社の1階辺りから聞こえてきた。
下を見ると200人以上のセレクト隊員全員が例のメダロット達と戦っていた。
「なんじゃ!もう来たのか!飯くらい食わせて欲しいのにの〜。」
「博士!そんな事言ってる場合じゃないでしょ!」
と、アリカに突っ込まれ、他の全員にもダメだしされる。
「と、ともかく!真一郎君たちは1階に向かってくれ!」
「了解!」
そう真一郎が言うとそれぞれ持って来た武器を手に取り始めた。
真一郎がMP5A5マシンガンを、キールがデザートイーグルを、レイは・・・。
「あの〜レイさんそれってまさか?」
「ああ、これ?スティンガーって言うロケットランチャーよ。」
と笑顔で答えた・・・。
)
そこで、しばしの沈黙・・・。
「ま、まあ、諸君頼んだぞ!」
と博士が言った後、MHSの人たちは1階に向かっていった。
「あの〜博士、僕たちは行かなくて良いんですか?」
「おお、そうじゃの。イッキ君達も頼んだぞ!」
「はい!分かりました!」
そう言うとイッキは1階を目指し走っていった。レディやアリカたち、四天王もついて行った・・・。
「博士、脱出用のヘリの用意ができました。」
と、メダロット社社員に言われ博士は頷いた。
「分かった、もしもの時は頼むぞ。」
その頃、1階ではMHSの人たちが戦っていた・・・。
セレクト隊はというとMHSの面々が来るまでに全滅してしまったようだ・・・。
「おい、オッサン。こんなにいるなんて聞いてねえぞ!」
デザートイーグルを次々と迫ってくるメダロット達に向けて撃ちながら言った。
確かに、キールが言った通り、相手のメダロットの数は多かった。
少なくとも100体はいるだろう。
「しょうがないだろ!黙って戦え!それといい加減オッサンは止めろ!」
と、MP5A5をメダロット達に撃ちながらキールに言った。
「はいはい、分かったよ。」
そう軽く答えながら次々にメダロット達の頭部を撃ち抜き機能停止させていった。
そして、最後の一発を撃ちマガジンをリロードしている時・・・。
「おい!キール、危ない!」
「へ?」
そう真一郎に言われ前を見ると、倒したメダロットの中から1体のメダロットが襲い掛かってきた。
「しまった!」
このまま、キールは襲われるかと思いきや。
突然、後ろから飛んできたロケット弾がメダロットの頭部に当たり、機能停止した。
「キール、これで貸し一つね。」
「なわけないだろ!もう少しでオレも死ぬところだったんだぞ!」
キールが言う通り、あと数センチずれていたならキールも同じ様な事になっていただろう。
「でも、撃たなかったらアンタ死んでたわよ。」
「うっ!・・・。」
「おい!二人とも敵の第二波が来たぞ!」
「おいおい、ウソだろ〜。」
「キール!それでも男なの!」
「う、うるせぇ!」
そう、キールが言った直後イッキ達が1階に辿り着いた・・・。
――その頃――
メダロット社の外に3人の人物が立っていた。
「いよいよだな。ライ・・。」
と、帽子の男に聞かれ
「ああ、そうだな。君は彼と一緒に1階へ行ってくれ。私は『ヤツ』と会ってくる。」
「君達はそれでいいのか?それ以外にも・・・。」
もう一人の男が尋ねた。
「いや、私達にはもうこれしか残されていません。仕方ないんです・・・。」
と、ライは答えた。
しばらく沈黙が流れた後・・・。
「そろそろ、行くぞ。」
と、帽子の男が言ったので3人はメダロット社へと足を進めた・・・。
―――メダロット社では―――
イッキ達とMHSの人達が戦っていた・・・。
「もう、いったい何体いるのよ!」
「アリカ!文句なんか言ってる場合じゃないだろ!」
と、イッキに言われアリカは
「だったら、アンタが倒しなさいよ!」
と、言われたもののイッキもそれは無理だと感じていた・・・。
「こんな数のメダロットを倒せる分けないだろ!」
「おい、ちゃんと援護してくれ!」
と、真一郎に言われ二人は真一郎達を再び援護し始めた
状況は最悪だった・・・。
真一郎達が前方で戦い、イッキ達とレディが後方から援護していた。
しかし、相手の数が数なので、1階のエレベーター付近まで追いつめられていた・・・。
「おい、どうすんだ?追いつめられちまったぞ!」
「落ち着け!今考えてるんだ!」
そんなキールと真一郎に
「あの〜後ろのエレベーターを使って上の階に逃げるのは、どうでしょう?」
と四天王の一人、ハクマに言われ、
「そうか!その手があったな!」
と喜んだキールにこの一言
「今更、気がついたの?馬鹿らしいわね。」
四天王の紅一点、シュリにダメだしされ
「う、うるさい!」
「しかし、どうやってエレベーターに乗るの?乗る時にメダロット達が襲ってこないとも
かぎらないし・・・。」
レイの一言に真一郎が答えた
「オレがコイツラを引き付ける。その間にお前達は乗り込め!」
「おい!そんなのできねえ!」
「そうです!副隊長までいなくなったら、この隊は・・・。」
「レイさん、キールさん。行きましょう!」
「お前!」
「この事を伝える為にヒカルさんは死んでしまった・・・。そして、パパも・・・。
僕たちは戦わなければいけません!ヒカルさんやパパの為にも!でも、真一郎さん、
でも、必ず生きて帰ってきてください!約束です・・・。」
「ああ、必ず生きて帰ってくるさ!」
ちょうどその時、メダロット達が一気に押し寄せてきた。
「さあ、行くんだ!」
「必ず帰ってこいよ!オッサン!」
イッキ達がエレベーターに乗り込もうとしたその時!
連続する銃声が聞こえ、次々にメダロット達が倒れていく・・・。
「な、何が起きてるんだ!?」
そして銃声が終わり、メダロット達の中から二人の人物が現われた・・・。
その内の一人をイッキ達は知っていた・・・。
「まさか・・・。」
「まさか?如何したんだ、真一郎?」
「ジョウゾウ!生きてたのか!」
「ああ、待たせたな!」
「隊長!」
「生きてたんだな・・・。」
「レイ、キール。心配掛けたな・・・。」
「パパ!何で無事だったのに、すぐに帰ってこなかったの?」
「それは、私を助けてくれた人物の頼みだったからだ。それと、お前達もう弾が無いだろう?」
「ああ、もうほとんど撃ち尽くした。」
真一郎が答える・・・。
「そうか、ならコイツを使ってくれ。」
と、ジョウゾウはもって来た武器を差し出した。
「オレは、イングラムM11を使う。」
「私はRPG−7を。」
「じゃあ、オレは・・・!?こ、これは!なあ隊長、一つ質問していいか?」
「なんだ?」
「何でここに、オレが傭兵の時に使ってたM4A1があるんだ?」
「私の命の恩人が持ってたんだ。」
「その恩人ってまさか?」
「すまないが、まだ名前は明かせないんだ。」
「分かった、じゃあオレはコイツだな。」
と言いながらM4A1アサルトライフルを手に取った。
「ところで、あなたはあの時の人ですか?」
と、父ジョウゾウと一緒に現われた帽子の男にイッキは尋ねた・・・。
「・・・。」
「ああ、彼は私達の協力者だよ。」
「でも、まだ信用できねぇぜ。隊長。」
「多分、信用しても大丈夫だろう。それより屋上へ向かうぞ!」
「な、屋上には逃げ場はないぞ!」
真一郎の聞いた事はもっともだった・・・。
屋上に逃げ場などないはずだからだ・・・。
「大丈夫だ。ヘリが一機あったからな。」
「なら急ごうぜ!隊長!」
「よし!行くぞ!」
そしてその場にいた全員がエレベーターに乗った。
―数分後―
「よし!あれだな。」
そうキールが言った先には一機の大型ヘリがあった。
「運転は俺とレイに任せろ!」
と言い、真一郎とレイは操縦席に乗った
「よし!いつでもいけるぞ!」
その声とともに、途中から合流したメダロット博士とアリカ、コウジ、カリンが先に乗り込み
その後に四天王達とレトルトレディが乗り込んだ。
イッキがヘリに乗ろうとしたその時
エレベーターから一人の男が現われた。
その男は紫色の髪に白いスーツ姿で、髪は後ろで結んであった。
キールはその男に見覚えがあった・・・。
「な!何でお前が!」
「久しぶりだな、キール!いや、死神と言ったほうがいいかな?」
男は高圧的に話した・・・。
「何故だ!何故お前がここに!あの時死んだはずじゃ!」
「死んでなかったからここにいるんだろ?まあ、いい。
今日はそこの少年に用があるんだ。」
と言い、イッキの方を向き、ゆっくり歩いてきた・・・。
やがて、その目の前に立ち、こう言った・・・。
「さて、君には死んでもらわないとね!」
「なっ、逃げろ!イッキ!」
そうキールが叫んだのも虚しく、男の懐から一丁の拳銃が現われ突きつけられた。
「さようなら!イッキ君!」
「イッキ!」
アリカのその叫びを期に
一発の乾いた銃声が屋上に響いた・・・。
鮮血が辺りに飛び散ったが、撃たれたのはイッキではなく
「な、どうして?」
帽子の男だった・・・。
イッキの前に撃たれた銃弾をうけたのだ。
それと同時に
「ここにいたのか!リオン!」
ライがエレベーターから現われた。
「フッ!貴様も生きていたのか!ライ!貴様も死ね!」
「させるか!」
リオンと呼ばれた男が引き金を引こうとしたところを、帽子の男が押さえる
「ライ、今のうちにイッキ達と逃げろ!」
「だが、お前は!」
「私の事はいい!早く行け!」
「クッ、すまない!」
そう言うとライはイッキ達とともにヘリに乗り込んだ。
そしてそのままヘリは飛び立っていった・・・。
ヘリが行ったのを見ると、
帽子の男はリオンを放した
「貴様ァ!楽に死ねると思うなよ!」
「まだ、死ぬわけにはいかない!」
「その出血でか?笑わせる!」
「試してみないと分からないがな!」
その数分後、帽子の男の姿は屋上になかった・・・。
第7章へ・・・。