第1章 悪夢の十日間の始まり・・・。





(クソッ!私としたことが!)
そう怪盗レトルト(ヒカル)は思いながら、撃たれた左肩の出血を右腕で押さえながら
これまでの事のあらましを思い出していた。

事の始まりは1時間前になる・・・。


―1時間前―

「一体何の用ですかな?博士。」
「おお、よく来てくれたな。怪盗レトルト。」
「で、何かあったんですね?」
そう、レトルトに聞かれ博士は言うべきことを思い出す。
「最近、メダロットがいきなり機能停止するという事件が起きているのは知っとるな?」
「ええ、ニュースや新聞で大きく報道されていましたね。それが何か関係あるんですか?」
メダロット博士は、頷きながら答えた・・・。
「そうじゃ!その事件がよく起きる場所を調べたのじゃが、その近くに研究所らしきものがあった。」
「それで、調べてきて欲しいというわけですね。それで、その場所は?」
「実は、この町の郊外の山の中にある。」
「分かりました。行って調べてみます。」
「気をつけるんじゃぞ。何が待っているかわからんぞ。」
そのメダロット博士の言葉を聞いてから目的地である山へ、レトルトは向かった。




「ここか・・・。」
その研究所らしきものはやけに真新しく、確かに怪しい。
「さて、中に入るか・・・。」
中は意外に広く、色々な実験施設があった。しかし、そのすべてがメダロットに関する物だった。
「確かに、あの事件と関係ありそうだな。」
しかし、その独り言を聞いていた者がいたのをレトルトは知らない。

それからレトルトは幾つか部屋を調べてまわったが、事件に関係しそうな物は見当たらなかった
「何も無いな〜。事件と関係なかったかな?」
そう言っているとレトルトの目に気になる文字が飛び込んできた。
「なんだ?『AMS』室?少し気になるな、調べてみるか・・・。」
レトルトは、その『AMS』が今後重要な言葉になるとも入っていった・・・。
その部屋は他の部屋とあまり変わらなかった、一つの事を除いて・・・。
「ん?これはメダルか?しかし、何故メダルの色が黒いんだ?」
レトルトが見たのは、その部屋の机の上に置いてあったメダルで、通常のメダルと違い
色が恐ろしいほど黒い。
「それはね、新しいメダルだからさ。」
「なっ、誰だ!」
と、レトルトは声の主にたずねる。しかし、黙ったままだ・・・。
「お前か!事件を起こしたのは、何が目的だ!」
そうレトルトが聞いたその刹那。レトルトの左肩を一発の銃弾が貫通した。しかし、
「クッ!」
貫通した為か、痛みはそれほど痛くは無かった。
「さて、死んでもらおうか?」
(どうする!逃げる為に、何か無いのか!そうだ!)
「残念だったな。お別れだ。」
「フッ!生憎だが、私はまだ死にたくはないのでね!」
その刹那。レトルトはいつも逃走用の煙幕を使いその場から逃げ出し現在に至る。

(後は、ティレルの飛行形態で逃げるか。いや、相手はメダロットを機能停止させることが出来る。
メダロットを使っての脱出は無理だ。出血もしているから走れないし、どうする?)
そう考えていると、レトルトの前に突然人が現われた。
その人を見てレトルトは、
「なっ、お前は!」



翌日から、レトルトの消息は途絶えている・・・。



第2章へ・・・。